まじない食WEB図鑑

旅エッセイスト吉野りり花が訪ねた 日本各地の「祈りの食文化」を紹介します

古代のすしはこんな形 エトエトの神饌

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神様に供える供物「神饌」は「食のタイムカプセル」と称されることがあります。
それはなぜか?エトエトの供物を見るとなるほどと分かります。
 
滋賀県草津市の老杉神社の「エトエト」では 
地域の方が何日もかけてたくさんの神饌を準備します。
昔からの作り方を守り続けている分、準備もとても大変です。
 
写真はエトエトの神饌のひとつである「めずし」。
どうやって作るか見当もつきませんよね。
これは酒粕をボールのように丸め、指で穴をあけ、
琵琶湖の魚・ボテジャコを生きたまま突き刺します。
 
なんでそんなことを?と思ってしまいますが、
これは魚をお酒に酔わせることで、
神様に少しでも新鮮なものを召し上がっていただくためで、
古代のすしの原型とも言われます。
古代の食文化がそのまま残されているんです。 
まさに「食のタイムカプセル」ですよね。
 
こういうところも神饌やまじない食を知る面白さのひとつだと、私は考えています。
 
 
御供づくり。伝統を受け継ぐ「手」
 
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めずし
 

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境内にずらりと並べられた神饌

 

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昔から変わらない作り方を守る神饌

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