まじない食WEB図鑑

旅エッセイスト吉野りり花が訪ねた 日本各地の「祈りの食文化」を紹介します

タラを担いで海上安全祈願 にかほの掛魚まつり

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秋田県にかほ市の金浦山神社で毎年2月4日に行われる「掛魚まつり」は、

約350年の歴史を持つ祭りです。

「漁師の年とり」の日でもある立春の日、神社にタラを奉納します。

漁師たちは二人がかりで竹竿を担ぎ、

タラをぶら下げて漁港から金浦山神社まで行列します。

奉納されるタラはメスのみで、この時期は腹にたっぷりのたらこを蓄えています。

はちきれんばかりに膨らんだタラが、

神前にずらりと奉納される様子は実に壮観です。


掛魚まつりは、かつて船の大事故が起きたことから、

海上安全と大漁祈願、家内安全を祈るために始まりました。


神事の後、勢至公園でタラ汁のふるまいがあります。

タラ汁昔は各家庭で作っていた料理で、秋田では「ざっぱ汁」と呼ばれます。

寒い日に食べるとしみますよ!

観光客の方も誰でも見学できるお祭りですので、ぜひ訪れてみて下さい。

 

 

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掛魚まつりの由来や地元の方々に伺った祭りについては

『日本まじない食図鑑』第8章に詳しく紹介しています。

ご興味ある方はぜひ読んでみて下さい。

 

www.kinokuniya.co.jp